電気代の節約方法|公式資料で効果が示された対策
電気代の節約は、エアコン、待機電力、契約アンペアと料金プランの順に確かめます。夏19時ごろはエアコンが38.3%、冬は暖房が32.7%。資源エネルギー庁の削減率つきで対策を整理しました。

結論:電気代の節約は「エアコン・待機電力・契約」の順に確かめます
- 資源エネルギー庁の省エネメニューでは、夏の19時ごろの家庭の電力使用量のうち、エアコンが38.3%を占めます。冬の1日の使用量では、暖房が32.7%で最大です。節約は、まず冷暖房の使い方から考えるのが基本です。
- 待機時消費電力は、家庭で消費する電力の年間6%とされています(資源エネルギー庁 省エネポータル)。ただし、主電源を切る・プラグを抜くことによる削減効果は、夏のメニューでは0.5%と示されています。期待しすぎないことが大切です。
- 使い方を変えても使用量が変わらない場合は、契約アンペアと料金プランを見直します。同じエリア・同じ月の公式単価で、前提をそろえて計算してください。
この記事では、資源エネルギー庁・環境省などの公的な資料で、効果が数字で示されている対策を整理します。数字は「19時ごろの電力使用量に対する概算値」など、条件つきです。ご家庭の削減額を保証するものではありません。
電気代の節約方法とは
電気代の節約方法とは、使用量(kWh)を減らす方法と、料金の仕組み(契約アンペア・料金プラン)を見直す方法の2つに分けられます。電気料金は「基本料金+電力量料金(燃料費調整額を加減)+再エネ賦課金」で決まります(資源エネルギー庁)。再エネ賦課金は2026年5月検針分〜2027年4月検針分で1kWhあたり4.18円です(経済産業省)。
総務省の家計調査(二人以上の世帯)では、2025年の電気代は月平均13,219円(名目で前年比10.1%増)でした。世帯人数や住まいで大きく変わります。世帯人数別の目安は3人・4人家族の電気代平均、二人暮らしの電気代平均をご覧ください。
季節別:電気は何に使われているのか
夏(19時ごろ)の内訳
資源エネルギー庁の夏季の省エネメニュー(令和8年5月発行)の数字です。
機器 | 割合 |
|---|---|
エアコン | 38.3% |
照明 | 14.9% |
冷蔵庫 | 12.0% |
テレビ・DVD | 8.2% |
炊事 | 7.8% |
待機電力 | 4.0% |
給湯 | 3.1% |
洗濯機・乾燥機 | 1.8% |
パソコン・ルーター | 0.7% |
温水便座 | 0.3% |
その他 | 8.8% |
冬(1日)の内訳
資源エネルギー庁の冬季の省エネメニュー(令和6年10月発行)の数字です。
機器 | 割合 |
|---|---|
暖房 | 32.7%(うちエアコン17.0%、電気ヒーター3.8%、こたつ2.1%、電気カーペット1.8%、その他8.0%) |
冷蔵庫 | 14.9% |
給湯 | 12.6% |
その他 | 9.4% |
照明 | 9.2% |
炊事 | 7.8% |
待機電力 | 5.5% |
テレビ・DVD | 4.2% |
洗濯・乾燥 | 2.2% |
パソコン・ルーター | 0.9% |
温水便座 | 0.6% |
夏は19時ごろ、冬は1日の使用量が基準です。基準が違うため、2つの表を直接比べないでください。どちらも、冷暖房が最大の項目です。
効果が数字で示されている対策
夏の対策(削減率は夏の19時ごろの電力使用量に対する概算値)
対策 | 削減率 | 条件・備考 |
|---|---|---|
エアコンの室内温度を上げる | 5.4% | 26℃から2℃上げた場合。冷やしすぎに注意 |
エアコンのフィルターを清掃する | 1.9% | 目詰まりを取る |
リビングの照明の明るさを下げる | 2.5% | |
不要な照明を消す | 1.5% | |
テレビを省エネモードにして輝度を下げる | 2.0% | |
冷蔵庫の設定を強から中にする、扉の開放時間を減らす | 1.2% | 食品の傷みに注意 |
待機電力を減らす | 0.5% | リモコンでの待機は対象外 |
洗濯機で容量の8割以上をまとめ洗いする | 0.4% | |
乾燥機を減らし部屋干しを併用する | 0.4% | |
温水洗浄便座のオフ機能・タイマー節約を使う | 0.3% |
冬の対策(削減率は1日の家庭の電気使用量に対する概算値)
対策 | 削減率 | 条件・備考 |
|---|---|---|
着込みや加湿で体感温度を上げ、室温を下げる | 2.7% | エアコンで22℃から20℃へ |
エアコンのフィルターを清掃する | 0.8% | |
窓に厚手のカーテンをかける | 0.8% | エアコン使用時 |
不要な照明を消す | 4.5% | |
居間・寝室の照明の明るさを下げる | 1.5% | |
冷蔵庫の設定を強から中にする、扉の開放時間を減らす | 1.5% | 食品の傷みに注意 |
テレビを省エネモードにして輝度を下げる | 1.0% | |
こたつの使用時間を半分にする | 1.0% | |
電気カーペットの加熱面積を半分にする | 0.9% | |
乾燥機を減らし部屋干しを併用する | 0.5% | |
洗濯機で容量の8割以上をまとめ洗いする | 0.3% | |
温水洗浄便座のオフ機能・タイマー節約を使う | 0.2% |
数字が示されていない対策もあります。窓の断熱(複層ガラス)、LEDへの交換、古いエアコンの省エネエアコンへの交換、お風呂の入り方の工夫、鍋底からはみ出さない調理などは、資源エネルギー庁のメニューに記載がありますが、削減率は示されていません。
削減率は、条件が違う数字の単純な足し算にはなりません。表の「%」は、それぞれの機器・時間帯の基準で出された概算です。
エアコン:使用量の割合が大きい項目
エアコンについて、資源エネルギー庁の省エネポータル(東京モデル、年間)の数字は次のとおりです。
対策 | 能力2.5kWの機種 | 能力4.0kWの機種 |
|---|---|---|
冷房の設定温度を1℃上げる | 8.80kWh(約270円) | 20.10kWh(約620円) |
暖房の設定温度を1℃下げる | 15.80kWh(約490円) | 45.20kWh(約1,400円) |
冷房を1日1時間減らす | 25.38kWh(約790円) | 39.44kWh(約1,220円) |
暖房を1日1時間減らす | 35.68kWh(約1,110円) | 57.83kWh(約1,790円) |
フィルターを月1〜2回清掃する | 37.90kWh(約1,170円) | 40.30kWh(約1,250円) |
環境省は、設定温度を1℃緩和すると消費電力量が冷房で約13%、暖房で約10%減る見込みとしています。室温は夏季28℃、冬季20℃が推奨されています(設定温度ではありません)。
ここでの金額は、公式ページの数字をそのまま載せたものです。単価の前提は示されていません。1時間あたりの計算はエアコンの電気代は1時間いくら?で説明しています。季節ごとの詳しい内容は夏の電気代の平均と節約、冬の電気代はいくら?をご覧ください。
待機電力は、どこまで減らせるのか
資源エネルギー庁の省エネポータルは、家庭で消費する電力のうち、年間6%が待機時消費電力としています。対策は次のとおりです。
- 使わない機器の主電源をこまめに切る
- 長期間使わない機器は、プラグを抜く
- スイッチ付きタップを使い、タップのスイッチでまとめて切る
- オートOFF機能を使う
- ビデオデッキなどでオートOFFが効かない機器は、表示OFF機能を使う
一方、夏の省エネメニューでは、本体の主電源を切る・長時間使わない機器のプラグを抜くことの効果は0.5%です(リモコンでの待機は対象外)。待機電力の全体(4.0〜6%)と、対策で減らせる量は同じではありません。
プラグを抜くと、録画予約や時刻の設定が消える機器があります。取扱説明書を確認してから行ってください。
契約を見直して節約する
使い方を見直しても請求額が合わないときは、契約の確認に進みます。
契約アンペア
東京電力EPの従量電灯Bでは、契約アンペアを10〜60Aの範囲で無料で変更できます。アンペアブレーカーを取り外す場合は10〜15分程度停電します(スマートメーターで設定済みの場合は、この工事は発生しません)。契約内容や設備によっては工事費が自己負担になる場合があり、季節ごとの変更はできません。基本料金が下がる場合がありますが、ブレーカーが落ちやすくなる可能性があります。手順は契約アンペアの見直し方で説明しています。
料金プラン(電力会社)
電力会社を変える節約は、同じエリア・同じ月の公式単価で比べます。東京電力エリア・30A・2026年11月分で、月150kWhの基本料金+電力量料金(燃料費調整額・再エネ賦課金は含まない)は、次のとおりです。
会社・プラン | 150kWhの合計 | 計算式 |
|---|---|---|
東京電力EP 従量電灯B | 5,851.68円 | 1,176.18円+120kWh×29.85円+30kWh×36.45円 |
CDエナジーダイレクト ベーシックでんき | 5,724.84円 | 1,069.14円+120kWh×29.90円+30kWh×35.59円 |
差は127円です。ただし、燃料費調整額は会社ごとに設定が異なり、CDエナジーダイレクトの燃料費調整単価は今回確認できていません。実際の請求額の差とは限りません。使用量が多い月ほど、段階単価(300kWh超など)の差が効きます。比べ方は電気代シミュレーションで比べる方法をご覧ください。
市場連動型プランの注意点
基本料金0円で、使用量が少ない月に有利に見える市場連動型プランもあります。しかし、卸電力市場(JEPX)の価格で単価が変わります。2021年1月13日には、日平均で154.6円/kWhまで上がりました(資源エネルギー庁)。仕組みは市場連動型プランとはで説明しています。
節約で注意すること
- 熱中症や冬の体調悪化を招く我慢は避けてください。資源エネルギー庁も、無理のない範囲での調整を呼びかけています。
- エアコンの内部を自分で洗浄すると、故障の原因になることがあります。業者に依頼する場合は、慎重に選んでください。
- 電気代が安くなるという訪問・電話の勧誘には注意してください。検針票の氏名・住所・供給地点特定番号などを、相手を確認できないまま伝えないでください(国民生活センター)。
- Web申込には法定のクーリング・オフがありません。訪問販売・電話勧誘販売は8日間です。迷ったら消費者ホットライン188に相談できます。
- 賃貸や集合住宅では、建物の一括契約で自由に変えられないことがあります。
よくある質問
Q. 電気代の節約で、まず何をすればよいですか。
A. 資源エネルギー庁の内訳では、夏はエアコンが38.3%(19時ごろ)、冬は暖房が32.7%(1日)です。まず冷暖房の設定温度、フィルター清掃、使用時間を見直してください。
Q. 待機電力は減らす価値がありますか。
A. 待機時消費電力は家庭の電力の年間6%とされています。一方、主電源を切るなどの対策効果は、夏のメニューで0.5%です。長時間使わない機器に限って行うのが目安です。
Q. 電力会社を変えれば、必ず安くなりますか。
A. いいえ。同じエリア・同じ月の公式単価で計算しても、燃料費調整額や割引、市場連動の有無で結果は変わります。契約期間や解約金も確認してください。
Q. アンペアを下げると、いくら安くなりますか。
A. 東京電力EPでは、30Aの基本料金は1,176.18円(2026年11月1日以降)です。他のアンペアの基本料金は料金表で確認してください。ブレーカーが落ちるリスクとの兼ね合いで判断します。
まとめ
電気代の節約は、エアコンの使い方、待機電力、契約アンペアと料金プランの順に確かめると整理できます。公的な資料で効果が数字で示されているのは、エアコンの温度設定やフィルター清掃、照明やテレビの設定などです。個々の効果は小さく、条件つきの概算です。まず検針票で使用量を確認し、必要に応じて公式の料金表で計算してみてください。比較には電気のランキングや新電力のおすすめ比較も使えます。
関連リンク
出典(確認日 2026年11月3日)
- 資源エネルギー庁 夏季の省エネメニュー(家庭、令和8年5月発行)
- 資源エネルギー庁 冬季の省エネメニュー(家庭、令和6年10月発行)
- 資源エネルギー庁 省エネポータル 空調
- 資源エネルギー庁 省エネポータル 待機時消費電力
- 資源エネルギー庁 月々の電気料金の内訳
- 環境省 エアコンの使い方について(令和5年度確報値)
- 総務省統計局 家計調査報告 2025年(二人以上の世帯)
- 東京電力エナジーパートナー 従量電灯B 料金表
- 東京電力エナジーパートナー 契約アンペアの変更
- CDエナジーダイレクト ベーシックでんき(公式)
- 経済産業省 再エネ賦課金単価(2026年度)
- 資源エネルギー庁 2020〜2021年冬の電力需給(JEPX価格)
- 国民生活センター 電力・ガスの契約トラブル
- 資源エネルギー庁 契約・クーリング・オフ


