電気代シミュレーションで比べる方法
電気代の比較は、検針票の4項目をそろえて同じ月の単価で計算するのが基本です。東京電力エリア2026年11月の単価で150kWhの試算例を示し、個人情報の注意点も解説します。

結論:検針票の4つの数字をそろえ、同じ前提で単価を当てはめます
- 電気代は「基本料金+電力量料金(燃料費調整額を加減)+再エネ賦課金」で決まります(資源エネルギー庁)。
- 比べるときは、エリア・アンペア・月間使用量・適用月をそろえます。会社ごとに「含む項目」が違うため、前提を表にして計算します。
- 検針票には氏名・住所・供給地点特定番号などが載っています。相手を確認できないまま教えないでください(国民生活センター)。
電気代の計算式
資源エネルギー庁は、月々の電気料金を次のように説明しています。
基本料金 + 電力量料金{(電力量料金単価×1か月の使用電力量)±(燃料費調整単価×1か月の使用電力量)} + 再エネ賦課金(単価×1か月の使用電力量)
燃料費調整額は、燃料価格の変動を毎月電気料金に反映する仕組みです。再エネ賦課金は、使用電力量に単価を掛けて計算します。2026年5月検針分から2027年4月検針分は1kWhあたり4.18円です(経済産業省)。
手順1:検針票で確認する項目
検針票(電気ご使用量のお知らせ)やWeb検針票から、次を控えます。
項目 | 何に使うか |
|---|---|
供給区域(電力会社・エリア) | 同じエリアの料金表と比べるため |
契約アンペア(または契約容量) | 基本料金の算定のため |
月間使用量(kWh)を1年分 | 季節による差をならすため |
燃料費調整額・再エネ賦課金 | 含む・含まないを分けて比べるため |
検針票の情報を、勧誘の電話や訪問の相手にすぐ伝えないでください。国民生活センターは、氏名・住所・顧客番号・供給地点特定番号などを慎重に扱うよう案内しています。供給地点特定番号は、申し込みの際に切り替え先へ伝える番号です。公式サイトや申込画面など、相手を確認できる場所で入力してください。
手順2:比べたいプランの単価を同じ月でそろえる
公式料金表から、基本料金と3段階の電力量料金(東京電力エリアでは〜120kWh、120〜300kWh、300kWh〜)を拾います。2026年11月の公式単価の例です。
項目 | 東京電力EP 従量電灯B(2026年11月1日以降) | CDエナジーダイレクト ベーシックでんき(2026年11月の計量日以降) |
|---|---|---|
基本料金(30A) | 1,176.18円 | 1,069.14円 |
〜120kWh | 29.85円/kWh | 29.90円/kWh |
120(121)〜300kWh | 36.45円/kWh | 35.59円/kWh |
300(301)kWh〜 | 40.54円/kWh | 36.50円/kWh |
すべて税込。燃料費調整額・再エネ賦課金は含みません。エリアは東京電力パワーグリッド区域です。
手順3:前提を決めて計算する
次の前提で、月間150kWhの試算をします。
前提 | 内容 |
|---|---|
エリア | 東京電力パワーグリッド区域 |
契約 | 30A |
月間使用量 | 150kWh |
適用月 | 2026年11月(単価は上表) |
含む項目 | 基本料金+電力量料金の単価分のみ。燃料費調整額・再エネ賦課金・割引・ポイントは含まない |
計算は次のとおりです。
- 東京電力EP:1,176.18円+(120kWh×29.85円)+(30kWh×36.45円)=5,851.68円
- CDエナジーダイレクト:1,069.14円+(120kWh×29.90円)+(30kWh×35.59円)=5,724.84円
この前提では、単価分の合計に約127円の差があります。ただし、これは燃料費調整額を含まない比較です。燃料費調整額は会社ごとに設定が異なるため、実際の請求額の差ではありません。
燃料費調整額と再エネ賦課金を加える
東京電力EPの燃料費調整単価(低圧)は、2026年11月分がマイナス5.33円/kWh、12月分がマイナス4.65円/kWhです(支援は含まない)。11月分の単価で150kWhに当てはめると(どの使用期間に適用されるかは東京電力EPの案内で確認してください)、燃料費調整額は約マイナス799.5円です。再エネ賦課金は4.18円×150kWh=627円です。
東京電力EPの場合、単価分5,851.68円+(マイナス799.5円)+627円=約5,679円(円未満の端数処理は各社の約款による)。CDエナジーダイレクトなど他社は、各社の燃料費調整単価を公式で確認して同じ計算をしてください。
手順4:割引・特典・解約条件を足し引きする
単価の比較に加えて、次も確認します。
- セット割・ポイント:条件と期間を確認する
- 解約金・契約期間:重要事項説明で確認する
- 市場連動の有無:市場価格で単価が変わるプランは、固定型と同じ表で比べにくい(市場連動型プランとは)
- 政府支援:2026年10〜11月使用分は支援なしです。冬の支援は方針の段階であり、単価は確認できていません。
シミュレーションを使うときの注意点
- 公式のシミュレーターは、各社が前提を決めています。使用量・アンペア・割引の扱いが違えば、結果は比べられません。
- 比較サイトの「年間◯円お得」は、前提条件が示されているか確認してください。本サイトでは条件を表にして載せています。
- 季節で使用量が変わるため、1年分の検針票を使うと精度が上がります。
- 引っ越し直後でデータがない場合は、同じ間取り・世帯人数の目安を参考にしますが、あくまで仮の数字です。
よくある間違い
- 単価だけで比べる:基本料金や燃料費調整額を入れないと、結果が逆になることがあります。
- 月が違う単価を比べる:電気は月ごとに改定される会社があります。上の例のように、適用月を書いてそろえてください。
- アンペアを考えない:基本料金はアンペア(契約容量)で変わります。
- 特典を引き算しすぎる:ポイントや割引は、条件と期間があります。単価の比較とは分けて足してください。
切り替えに進むとき
- 候補の公式サイトで、プランの料金表と重要事項説明を読む
- 検針票のお客さま番号・供給地点特定番号を準備する
- 公式サイトで申し込む(現在の電力会社の解約は切り替え先が代行できます)
- 切り替え日を確認する(スマートメーター交換が不要なら約4日、必要なら約2週間が目安)
Web申込には法定のクーリング・オフがありません。訪問販売・電話勧誘販売は8日間です。迷ったら消費者ホットライン188に相談できます。
よくある質問
Q. 検針票が見つからないときはどうしますか。
A. 資源エネルギー庁は、見つからない場合は現在の電力会社に直接問い合わせるよう案内しています。Web検針票を使える会社もあります。
Q. シミュレーション結果と請求額が違うのはなぜですか。
A. 燃料費調整額、再エネ賦課金、割引、使用量の違いが主な理由です。含む項目をそろえて確認してください。
Q. 供給地点特定番号を教えても大丈夫ですか。
A. 切り替えの申し込みには必要です。公式サイトなど相手を確認できる場所で入力し、電話や訪問の勧誘にはすぐ伝えないでください。
Q. 電気とガスは別々に比べるべきですか。
A. まず電気だけで比べ、そのあとセット割の条件を足して確認する方法が分かりやすいです。
まとめ
電気代の比較は、エリア・アンペア・使用量・適用月・含む項目をそろえることが前提です。本記事の表を参考に、自分の検針票で計算してみてください。まず候補を絞るには、新電力のおすすめ比較と電気のランキングも使えます。


