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引っ越し更新 0執筆:jptop編集部

退去時のハウスクリーニングは必要?特約と負担

退去時のハウスクリーニングは一律に必要とは決まっておらず、特約の有無で負担が変わります。国土交通省・国民生活センターの情報から、確認手順と相談先を整理しました。

空になった部屋にモップとバケツ、鍵とチェックリストが置かれたイラスト。

結論:退去時のハウスクリーニングは、一律に必要とは決まっておらず、契約書の特約があるかで負担が変わります

  • 国土交通省の資料では、賃借人が通常の清掃をしていれば、専門業者によるクリーニングは賃貸人(大家)の負担とされるのが一般的です。
  • ただし、契約書にクリーニング特約があり、内容を理解して合意している場合は、特約に従うのが一般的とされています。特約の有効性は、負担の内容と範囲が示されているか、費用が妥当かなどで判断されます。
  • まず契約書の特約の有無と金額を確認し、不明点は管理会社に問い合わせます。

この記事は、国土交通省と国民生活センターの公的情報を整理した一般的な解説です。個別の契約の有効・無効の判断は、お住まいの地域の消費生活センターなどに相談してください。公的な料金相場は確認できていないため、金額の目安は載せません。

退去時のハウスクリーニングとは

退去時のハウスクリーニングとは、部屋を出る時に専門業者が行う清掃のことです。賃貸住宅では、退去時に借主が部屋を元に戻す「原状回復」の考え方があり、国民生活センターは、原状回復を借主の故意・過失による傷や汚れ、通常とはいえない使い方による損傷を元に戻すことと説明しています。借主の責任によらない損傷、通常損耗(普通に住んでいて生じる傷み)、経年変化は、原状回復の義務がないとされています。

出典:国民生活センター 賃貸住宅の「原状回復」トラブルにご注意(確認日 2026年11月3日)。

ハウスクリーニングは誰が負担するか

場合

一般的な考え方(国土交通省の資料)

特約がなく、借主が通常の清掃をしていた

専門業者のクリーニングは賃貸人負担が一般的

契約書に特約があり、借主が合意している

特約の内容に従うのが一般的

借主が手入れを怠った汚れがある

その部分は借主負担になることがある

国土交通省の資料では、借主負担になりやすい例として、台所の油汚れ、換気扇の油・すす、手入れを怠った水回りの水垢・カビ、タバコのヤニ・臭いなどが挙げられています。一方、冷蔵庫裏の電気ヤケ、家具の設置跡、日照による床の色落ちなどは賃貸人負担の例です。

出典:国土交通省 賃貸住宅を退去する時の原状回復のポイント(確認日 2026年11月3日)。

クリーニング特約とは

クリーニング特約とは、契約書に「退去時のハウスクリーニング費用は借主が負担する」などと定める取り決めです。国土交通省の資料は、特約を理解し、合意のうえで契約している場合は、特約に基づいて負担が決まるのが一般的としています。

特約が有効かどうかは、国土交通省のQ&Aで次の点から判断されると説明されています。

  1. 借主が負担すべき内容と範囲が示されていること
  2. 本来は借主負担にならない通常損耗分も負担させる趣旨であり、その範囲が書面に明記されているか、口頭で説明されていること
  3. 費用として妥当であること

契約締結時に特約の内容が説明され、退去時の専門業者による清掃費用を負担することが明確に合意されていたケースで有効とされた裁判例が紹介されています。一方、「ルームクリーニングに要する費用は賃借人が負担する」という定めが、一般的な原状回復義務を述べたにすぎず、通常損耗まで負担させる特約とは認められなかった例もあるとされています。最終的な判断は、個別の契約内容によって異なります。

出典:国土交通省 原状回復に関するQ&A(Q16)(確認日 2026年11月3日)。

料金について

退去時クリーニングの料金は、契約書に金額が書かれている場合があります。公的機関が示す一律の相場は、本記事では確認できていません。次の点を確認してください。

  • 契約書に、クリーニング費用の金額や「借主負担」の記載があるか。
  • 退去時の見積書や明細に、どの作業の費用が入っているか。
  • 敷金から差し引かれる金額と、その内訳。

国民生活センターの事例には、25年住んだアパートを退去した人が、敷金22万円のところ、床・建具・畳・クロス・ハウスクリーニング等の費用約19万円を差し引くとの書面を受け取り、契約書にはハウスクリーニング費用の記載がなかったというものがあります。国民生活センターは、契約前に契約書類とガイドラインを比べ、特に特約を確認するよう助言しています。

出典:国民生活センター 賃貸住宅の「原状回復」トラブルにご注意。

気になる点・デメリット

  • 特約があると、ガイドラインの一般的な考え方と異なる負担になる場合があります。国民生活センターは、ガイドラインと異なる特約の例として「ハウスクリーニング費用は全額借主負担」を挙げています。
  • 退去時のクリーニングは、入居時に払ったルームクリーニング代とは別に請求されることがあります。国民生活センターには、入居時にルームクリーニング代を払い、退去時は不要と言われたのに請求されたという相談事例があります。
  • 自分で掃除をしても、特約の扱いは契約書の内容によります。管理会社に確認します。
  • 引っ越しの荷物搬出時についた傷は、借主負担になる例に挙がっています(引越作業でついたひっかき傷)。
  • 請求の金額や理由に納得できない場合は、消費者ホットライン188で最寄りの消費生活センターを案内してもらえます。

出典:国民生活センター 賃貸住宅の「原状回復」トラブルにご注意、国土交通省 原状回復のポイント。

退去前から立ち会いまでの手順

  1. 賃貸借契約書で、クリーニング特約や原状回復の条項を探す。
  2. 入居時に撮った写真や現状確認書があれば出す。国民生活センターは、入居時に貸主側と一緒に写真やメモで状態を記録するよう助言しています。
  3. 退去を管理会社に早めに連絡し、手続きと立ち会い日を確認する。
  4. 立ち会いで、傷や汚れの有無、借主負担と言われる部分とその理由を確認する。
  5. 請求の見積書や明細を受け取り、特約の根拠と金額を確認する。
  6. 納得できない場合は、署名や支払いの前に、消費者ホットライン188(最寄りの消費生活センターを案内)に相談する。

国土交通省の資料では、相談先の一つとして日本賃貸住宅管理協会のウェブサイトでの相談受付が紹介されています。

引っ越しの日程との関係

国土交通省の資料では、退去時は多くの場合、賃貸人や管理業者の立会いのもとで部屋や設備を点検するとされています。退去日と立ち会い日は、引っ越し業者の作業日と合わせて、早めに管理会社と決めます。住所変更や公共料金の手続きは引っ越し手続きチェックリストと引っ越しの住所変更一覧を参照してください。電気・ガスの手続きは新生活の電気・ガス契約ガイドも参考になります。ネット回線は姉妹サイト『ネットえらび』の解説を参照してください。業者の比較は引っ越しランキングで確認できます。

よくある質問

Q. 退去時のハウスクリーニングは必ず借主が払いますか。

A. 一律ではありません。国土交通省の資料では、借主が通常の清掃をしていれば専門業者のクリーニングは賃貸人負担が一般的です。ただし、特約があり合意している場合は特約に従うのが一般的とされています。

Q. 特約があれば、金額はいくらでも有効ですか。

A. 国土交通省のQ&Aでは、特約の有効性は負担の内容と範囲が示されているか、費用が妥当かなどから判断されるとされています。金額に納得できない場合は、消費生活センターに相談します。

Q. 自分で掃除すればクリーニング代は不要ですか。

A. 特約の有無と内容によります。通常の清掃をしていれば専門業者のクリーニングは賃貸人負担とする資料の考え方がある一方、特約で借主負担と定められている場合があります。契約書と管理会社の説明で確認してください。

Q. 相談先はどこですか。

A. 消費者ホットライン188が、最寄りの消費生活センターなどを案内します。国土交通省の資料では、日本賃貸住宅管理協会の相談受付も紹介されています。

まとめ

退去時のハウスクリーニングは、一律に必要とは決まっていません。契約書の特約の有無、内容、金額を確認し、入居時の記録と立ち会い時の説明を見比べて判断します。引っ越し前の準備は、引っ越し手続きチェックリストとあわせて進めてください。

関連リンク

出典(確認日 2026年11月3日)